子どもたちの未来のために、動き出そう
やまなしSDGsプロジェクト
etc.
モリトミライ
始まる
地球温暖化の原因となる二酸化炭素(CO2)を吸収する、おいしい水をつくる、土砂災害を防ぐ、昆虫や動植物のすみかになる、人々に癒やしと楽しみを提供してくれる…。森は私たちにさまざまな恩恵を与えてくれます。山梨県は県土の78%を森林が占め、日本一広い※FSC認証の森があるなど全国有数の森林県です。しかし、私たちの森に対する関心は髙いとは言えません。荒廃も進んでいます。今後も持続的に森林の価値を守り、森と暮らす未来を切り開くために、山梨日日新聞社と「やまなしSDGsプロジェクト」は、メインアクションとして「moritomirai(モリトミライ)」を始めます。
※FSC:FSC(Forest Stewardship Council®森林管理協議会)は、環境保全の点から見て適切で、社会的な利益にかない、経済的にも継続可能な森林管理を世界に普及させることを目的とした独立した非営利団体で、国際的な森林認証制度を運営しています。認証制度は、FSCが定めた規格をもとに木材や製品にFSCラベルを付け、認証製品として販売できる制度です。
森林の現状
森林はかつて薪や材木の供給源として人々の生活には欠かせなかったため、人が木を植えて森林を造り、間伐などをしながら管理していました。しかし、この50年ほどで生活が一変、電気やガス、安価な輸入材が普及するなどして、人が森林に入る機会が減りました。そのため、一部では間伐などが滞ったまま放置され、特に個人が所有する民有林の多くでは荒廃も進んでいます。さらに、森林を管理する担い手である林業従事者は昭和50年代と比べ大幅に減少しています。
荒廃が進むとどうなるの?
人工林は間伐をしないと木が混み合って林の中に太陽の光が届かず、木がやせ細って枯れたり、地面近くの植物が育たなかったりします。そうなると土に根が張らなくなるため地盤が緩くなり、土砂災害の危険性が高まります。また、清らかな地下水を蓄えられなくなる、昆虫や動植物が生息・生育できなくなる、CО2を吸収できなくなるなどさまざまなマイナス面があり、都市部に住む人の暮らしにも決して無関係ではありません。
どうすればいいのか
人工林を守り、活用していくためには、「切って活用する→植える→育てる→切って活用する」というサイクルを続けていかなければなりません。SDGs活動が広がる中で「森を守るために木を切らなくて済む生活をしたい」という声も聞かれますが、「木を切ることが森林を守ることにつながる」ということを知っていただきたいと思います。もう一つ重要なことは、林業従事者が減少しているということです。山梨県は森林資源が豊富ですが、担い手不足から生かし切れていないとされています。すぐに林業に従事する人を増やすことは難しいですが、まずは多くの方に森林への関心を持っていただくことが大切だと考えています。
moritomirai(モリトミライ)が目指すもの
新聞、ウェブサイト、SNSなどで情報発信し、適切に木を切って活用しながら森林資源を循環させることの大切さを伝えていきます。また、森林に触れ、関心を高めてもらう機会を増やすため、森林に関するイベント情報の発信に力を入れます。独自のイベントも開催していきます。今後、子どもから大人まで楽しみながら森林の現状や持続的な活用について学ぶことができるゲームの開発、山梨県産のFSC材を活用したプロダクトの開発も目指します。
具体的な
の取り組み
月刊
7月から1年間、毎月最終週に「月刊moritomirai」を掲載します。毎回森林に関するテーマについて取材し、山梨の森林の今を伝え、未来を展望します。
山梨の森林サイトを開設
7月1日、山梨の森林サイト「moritomirai」をオープンさせます。機能は、森林に関するイベントカレンダー、イベントレポート、月刊moritomiraiのアーカイブが中心です。フェイスブック、ツイッター、YouTubeも連動させ、情報発信をしていきます。掲載イベントは随時募集中です。
オリジナルイベントの開催
8月21日午後1時〜2時半、甲府・山日YBSホールで、「森と友だちになろう」と題したセミナーとワークショップを行います。講師は東京大富士癒しの森研究所(山中湖)所長の斎藤暖生さんです。このほか、森をフィールドとしたイベントなどを随時開催していく予定です。
子どもから大人まで楽しみながら森林について学び、知ることができるゲームを開発しています。
(本年度内にリリース予定)
山梨県産のFSC材を使ったオリジナルプロダクトの制作も目指します。
モニュメントを設置
山梨県産のスギ材で作った、SDGsの17目標のオリジナルモニュメントを甲府・山日YBS本社の1階ロビーに7月8日から設置します。