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森の魅力感じるmoritomiraiフェス


深澤直人さんら「森とその未来」語る

 森林に関心を持ってもらい、森林資源の持続的な活用について考えてもらおうと、山梨日日新聞社と山梨放送は8月20日、北杜市小淵沢町の「FOLKWOOD VILLAGE (フォークウッド ビレッジ)八ケ岳」で「moritomirai(モリトミライ)フェス」を開きました。両社が進める「やまなしSDGsプロジェクト」の主要な取り組み「moritomirai」の一環。フェスではメインイベントとして「森とその未来」をテーマにした「トークショー&YBSラジオ公開生放送」を実施し、「moritomirai」オリジナル木製プロダクトのデザインを手掛けた甲府市出身のプロダクトデザイナー深澤直人さん、世界自然保護基金(WWF)ジャパンの天野陽介さん、「FOLKWOOD VILLAGE 八ケ岳」統括責任者の小谷壮之さんの3人が出演しました。聞き手はフリーアナウンサーの海野紀恵さんです。


深澤直人さん

海野アナ 今回、moritomiraiのプロダクトデザインをお受けいただけたのはどうしてでしょうか。


深澤さん 山梨から声が掛かるようになったのは僕がある程度キャリアを積んでからで、最終的に一番重要なところにたどり着いたという印象です。ですので、お願いされたら「NO」とは言えないじゃないですか(笑)。今回のプロダクトは簡単そうに見えるかもしれませんが、真剣にやりました。


海野アナ 3種類のプロダクトが完成しましたが、一つずつ紹介してもらえますか。まずは子ども用の椅子です。


深澤さん 子どもが生まれるということは特別なことで、椅子に座れるようになるというのは一つのイベントですよね。子どもが成長したらもう子どもの椅子は必要ないかといったら、意外とそれが扱いやすい家具になったり、コーヒーテーブルになったりします。これは成長とともに汚れとか傷が付き変化していく、良くなっていくというプロダクトです。子どもが生まれたときに買って長く使っていただくことで、森林の持続的な活用を目指す取り組みにも参加できるということになると思います。


海野アナ 続いてはスツールですね。


深澤さん 家の中で座ってスツールとして使うだけでなく、雑誌を置いたり、コーヒーを置いたりというサイドテーブル的に使うことも多いと思いますね。


海野アナ 使った木材についてはどう感じますか。


深澤さん 節があったり、色が変わっていたりということがあってもいいんじゃないかと思っています。ただ、使っていくとどれも同じような色合いに変化していきます。


海野アナ ワイン用の収納箱はいかがですか。


深澤さん 最近はワインの流通に使う箱をディスプレーとして使うことが多くなってきていて、お店で野菜を入れたり、マルシェで斜めに立てかけてオレンジがいっぱい入っていたりします。。ワインのために作っているんですが、役割が変わって利用されていきますので、これは絶対になくならない道具なんです。


海野アナ 今回のプロダクトは全て最初の目的とは変わって、味わい続けることができるんですね。


深澤さん そういうものが本来のデザインです。サステナブルであり、一つの目的の使命を終えたらなくなってしまうということは、やってはいけない時代なんです。ずっと変化していく、目的も変化していくということです。


海野アナ 最後に山梨の森への思いを聞かせてください。


深澤さん 人間というものは自然の一部ですので、自然の物を使って生きることは、自然なことなんです。人間は自然である、環境は自分の外にあるのではなく、自分が環境の一部であると考えることがいいのではないでしょうか。



天野陽介さん

海野アナ 天野さんは普段はどのような活動をされているんでしょうか。


天野さん 私はWWFジャパンの森林グループというところに所属し、海外の森林保護を主に担当しています。


海野アナ 今、世界の森はどのような課題がありますか。


天野さん 地球全体で海は70%ですが、森は10%しかありません。その中にたくさんの動植物が住み、私たちも多くの恵みをいただいていますが、世界では森が減少しています。


海野アナ どうして減っているのでしょうか。


天野さん 人が森を切り開いて農地にする、別のものを生産するために破壊するということが多いですね。


海野アナ 一方、日本の森の課題はいかがでしょうか。


天野さん 世界の森は「使い過ぎ、切り過ぎ」という状況ですが、日本の森は「使わな過ぎ」と言われています。伝え方が難しいのですが、日本の人工林は間伐など人による整備が必要で、そうすることで一本一本が大きく成長できます。


海野アナ 計画的に伐採していくということは難しそうですね。


天野さん やはり切る割合、切る場所などは森によって異なってきますので、答えは一つではないんですね。地域によっては管理できなくなってしまい、放置されてしまうことがあります。


海野アナ 私たちにできることはありますか。


天野さん 適切に管理されている木から作られているものはFSCという認証を受けています。まずはFSCの認証マークを知っていただいて、それが付いている商品を選んでいただくことかなと思います。



小谷壮之さん

海野アナ 小谷さん自身は料理人であり、飲食店のプロデュースもしていましたが、大のキャンプ好きが高じて、「FOLKWOOD VILLAGE 八ケ岳」の統括責任者になったそうですね。キャンプの魅力はどんなところですか。


小谷さん やはり自然の中で生活をするというところですね。自然の豊かさを肌で感じられるところです。


海野アナ このキャンプ場はどのような施設なんでしょうか。


小谷さん 1万8千坪の土地にキャンプ場をメインに、管理棟にカフェがあったり、サウナがあったりと複合型の施設です。


海野アナ キャンプ場を造るに当たって心掛けたところは何でしょうか。


小谷さん これだけアカマツがたくさんあるので、ただ伐採するのではなく、どう生かして施設を造るかということを大切にしました。元気な木は極力残した造り方なので、それぞれ形が違ったり、キャンプサイトの真ん中に木が残ったりしています。


海野アナ 環境面で配慮されたことはありますか。


小谷さん キャンプ場では珍しいと思いますが、全面的に下水道を通していて、汚水を管理されたところで処理をしています。


海野アナ 真っ直ぐすらっと伸びた木々が印象的ですが、こちらでどのようなことを感じていただきたいですか。


小谷さん これだけ背の高い木に触れられる機会もなかなかないと思いますので、木と共生する、共存するということを感じていただければなと思っています。

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